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フランソワ・オランド大統領就任1年で気付いたこと

 遅きに失した感があるが、フランソワ・オランド大統領(社会党)の就任1周年でようやく気付いたことがある。

 フランス国内では失望の声も増えているオランド政権だが、1年前はサルコジを引きずり下ろす熱狂を増幅させる熱いメッセージが確かにあった。

 この機会に1年前の選挙演説を振り返りたい。



 自身のスローガン、「変化、それは今だ(Le changement, c'est maintenant !)」にちなんだ終盤(1:08~)に注目したい。

Eh bien le changement, le changement, c'est maintenant !
Le redressement, c'est maintenant !
La justice, c'est maintenant !
L'espérance, c'est maintenant !
La République c'est maintenant !
Le changement, j'y suis prêt ! Vive la République, et vive la France !


 昨年春の時点では、誰もこの熱狂をそのまま伝えられる翻訳をつけられなかった。
 だが、昨年後半以降、日本語ではそれが可能になった。

いつ変わるか。今でしょ!
いつ立て直すか。今でしょ!
正義、今でしょ!
希望、今でしょ!
共和国、今でしょ!
誰が変えるか。私でしょ!共和国万歳、フランス万歳!


 「今でしょ!」(フランス語では「セ・マントゥナン」)のフレーズが使えるのは現状に停滞感、倦怠感、閉塞感及び不満が蔓延している時だ。
 昨年のフランスにはそのムードがあったので、オランドの「今でしょ!」が利いた。

 昨年の米国や韓国でも停滞感や不満はあったが、それが十分ではなく、また、相手候補にも「今でしょ!」のようなインパクトが欠けていたため、政権交代は起きなかった。

 そして、日本では政権交代が起きた。安倍が「今でしょ!」と言ったわけではないが、少なくとも現在までの株価や為替の急激な値動きを見るかぎり、アベノミクスに「今でしょ!」の効果があり、時代もそれを求めていたのである。
 (民主党も他の政党もしばらくは低迷を続けるだろう。なぜなら今、「今でしょ!」のフレーズを専売特許として使えるのは他ならぬ安倍政権だからだ)

 ただし、オランド政権にしても、安倍政権にしても、「今でしょ!」の風には乗ったが、長期的に結果を残すかどうかは別問題だ。
 (いわゆる、ボウリングのヘッドピンは倒したものの、ストライクを取れるかどうかは別問題、ということだ)
 「今」しか見えない近視眼の政治家では終わってほしくない。
(と言うと、安倍は変な方向に暴走するので、おとなしくしていてほしい)
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フランス語でサバの三枚おろしを学ぼう

フランスのサバの三枚おろし(lever le filet de maquereau)。日本流とやり方が違うようです。




百聞は一見にしかずですが、以下に軽くメモをします。
なお途中、日本語で「サバ」と言っているように聞こえますが、「サ・ヴァ(ça va)」の空耳です。

0:00
・サバはウロコécailleがあまりないので楽です
・まず頭と尾に切り込みincisionを入れ、切り身の境目を定めるdélimiter

1:00
・サバの特徴physionomie。マグロthonの仲間なので似てます
・背びれnageoire dorsaleの1~2ミリ上に小さな切り込みを入れる
(すると背骨と平行にまっすぐ切れます。
ça va nous permettre de glisser le couteau et de le déposer le plus plat possible et le plus pararrel possible sur l'arête centrale)

2:00
・まず尾から切り離しdégager、お腹を切り離す
・もう一方も同じ作業

4:00
・切り身の真ん中のほうに骨arêtesがあるのでピンセットpinceで取り除く

5:00
・家でサバをおろす(切り分けるlever)と店で切り身を買うより少し長く保存conserverがきくのでよい
・しかしサバは結構傷みやすいassez fragile。せいぜい冷蔵庫でも24時間(24h max. au frigo)
・そこで保存のコツastuceを教えよう。満遍なく塩をふると表面のバクテリアbactérie を抑えられ、数日もつ
(…と言ってますが本当にもつのでしょうか?)

ロンドンはフランス第6の都市

イギリス英語 フランス語

 BBCが「ロンドンはフランス第6の都市(London, France's sixth biggest city)」(Lucy Ash記者)という面白い記事を載せている。

 どういうことかというと、フランス人の居住人口だけで見ると、ロンドンはリールやボルドーなどを抑えて第6位になるというのだ。

 今回は、BBCの記事を発見する元になった、ルモンド(Le Monde)のブログ記事(La sixième ville française est anglaise)を抄訳する。


 在ロンドン仏領事館によると30~40万人のフランス人がロンドンに住んでいる。その多くはイーストエンド地区に集まっている。
 ルーシー・アッシュ記者は、フランス移民流入の歴史を17世紀までさかのぼり、カトリック勢力が強いフランスで迫害を受けたユグノー(カルヴァン主義者)たちがこの地区にやってきたのが始まりだとしている。

Selon le consulat français à Londres, 300 000 à 400 000 citoyens français vivent dans la capitale britannique, dont nombre d'entre eux dans le quartier d'East End. Un flux migratoire qui, comme le rappelle la journaliste Lucy Ash, remonte au XVIIe siècle, avec l'arrivée des huguenots fuyant les persécutions de la très catholique France.


  記事は主にロンドンを住みかに選んだフランス人の証言でつくられている。
 イラストレーターのマリカ・ファーヴルは今後、ロンドン以外の都市に住む気はないという。
 「7年前、美術学校を出てすぐロンドンに来ました。帰国したいとはまったく思いません」
 マリカにとって、ロンドンは世界に飛び込むための道であり、フランス的な官僚主義から解放される手段でもある。

L'article se compose essentiellement de témoignages de Françaises ayant choisi de vivre dans la capitale britannique. Malika Favre est dessinatrice, et pour elle le choix est définitif : "Je suis venue à Londres juste après mon diplôme d'école d'art. C'était il y a sept ans et je n'ai aucune intention de revenir." Elle considère la ville comme une voie d'accès à la mondialisation et comme un moyen de se libérer de la bureaucratie française.
 

 英企業は仏企業よりも若者にチャンスを与えてくれる。広告会社で働くマリーヌ・シュパンスはそう思っている。英国ではフランスよりも契約を打ち切るのが簡単だからだ。
(訳注:契約終了が容易だということは、労働市場の流動性が高いということだから、若者にもチャンスが多く回ってくる、ということらしい)
 「1年前に転職に踏み切りました。フランスにいたら、転職をしようとは思いもしなかったでしょう。フランスで職を得るのはとても難しいから。フランスではいったん就職したらその仕事にしがみつくしかないんです」

Pour Marine Schepens, qui travaille dans une agence de pub, les sociétés britanniques sont plus disposées à donner une chance aux jeunes personnes que les sociétés françaises, car il est plus facile pour elles de mettre fin aux contrats qu'en France. "J'ai changé de carrière il y a un an, mais je n'aurais jamais fait ça en France. J'aurais tout de suite pensé 'j'ai tellement de chance d'avoir un travail - je dois m'y accrocher'", assure-t-elle.
 


 ボルドー出身のジャーナリスト、ナデージュ・アルジーヌはフランス人コミュニティー向けのサイトを作っている
 「ヴァカンスを楽しみたいならフランスに残ったほうがいいけど、冒険してスキルを高めたいのならロンドンに住むべきでしょう」

Nadege Alezine, une journaliste de Bordeaux, a elle créé un site Internet destiné à la communauté française, intitulé Bealondoner.com. "Si vous voulez la sécurité et des belles vacances, restez en France. Si vous cherchez l'aventure et à acquérir de nouvelles capacités, il faut venir ici", juge-t-elle.
 

 ロンドンの住居費の高さについても触れる必要があるだろう。パリの2倍も高いのだ。マリカは語る
 「ブリックレーン(訳注:イーストエンド地区の通り)には南京虫やネズミもいるんですが、アパートの家賃は、フランスでアパートを買えるぐらい高いです」

Pourtant, il faut souligner le prix exorbitant des logements londoniens, deux fois supérieurs à ceux pratiqués à Paris. Malika témoigne : "A Bricklane, nous avions des punaises et des rats. Pour la même somme, j'ai loué une chambre, tandis qu'en France des amis avaient leur propre appartement."
 

 ウィキペディアによると、ロンドンの人口は近郊を含めると約1260万人。その中の30~40万人ということなので、結構な割合だろう。
 この多さを考えるために、東京の中国人人口を考えよう。
 サーチナの記事によると、東京に住む中国人は約16万人。東京都の人口は約1300万人。つまり、ロンドンのフランス人は、東京の中国人の2倍から3倍近くいるということだ。
 当然、これだけ多くのフランス人が流入すると、イギリス人との軋轢も起きるだろう。
 BBCの記事はそのあたりのことも書かれているようだが、話が長くなるので、また別の機会に触れたい。




 

フランス2、NHKと東電サル問題(上)

フランス語

 フランス2など、世界各国のテレビニュースを流しているNHK BS1の番組「ワールドWave」が、23日午後の放送終盤にこんな謝罪を流していた。

「今月21日のこの時間に放送したフランス2のニュースで、東京電力が福島第一原子力発電所周辺の放射線量をサルを使って測定しているとお伝えしましたが、一部正確な翻訳ではありませんでした。東京電力はそのような測定は行っておりません。失礼しました」


 これだけじゃ何のことか分からなかったので、まず、サルについて調べた。

 すると確かに、サルを使って人が入れない地域の線量を調べる計画が進んでいることがわかった(参考記事:東京新聞「線量調査 サル一役 首輪装着しデータ収集」2011年12月10日)。
 しかし、それは東京電力ではなく、福島大のチームが計画しているものだった。

 それでは、21日放送分のFrance2のニュースの翻訳を検証してみる。
 問題の部分は、Alain De Chalvron特派員による福島第一原発の現状報告。まず、特派員の発言の吹き替えを引用する。

「(最も被害の大きかった3号機の周りは驚くばかりの状況です)…にもかかわらず東京電力側は避難した8万人の帰宅を望んでおり、目下、GPSと放射線測定器を身につけたサルを使って、戻れる場所と不可能な場所とを調べています。というのも、雨のせいで汚染の度合は一様ではないからです」


 次に、問題の部分の(拙)ディクテ&(拙)逐語訳はこちら。

「Et bien quand même le directeur de TEPCO, le propriétaire de la centrale veut réinstaller les gens qui ont été évacués, les 80 000 personnes, et ce sont des singes qui diront où on peut se réinstaller ou on ne peut pas, ils sont équipés de GPS et de dosimètre, parce que, vous savez, ça n'a pas été uniforme la contamination en raison des pluies. C'est une peau du léopard.
(にもかかわらず原子力発電所を保有する東京電力のトップは、避難した住民8万人を再び定住させたがっています。そして、再定住できるかどうかを語ってくれそうなのは、サルです。サルにGPSと線量計が取り付けられるのです。というのも、汚染地域は雨のせいで一様ではなくヒョウ柄のようにバラバラだからです)」


 両者を比べてみると、確かにNHKの吹き替えは東電を主語にしているととられても仕方ない翻訳になっている。
 だが、問題はNHKの翻訳の不正確さではなく、この特派員の発言そのものではないかと思う。この特派員は、「東電がサルを使っている」とは語っていないが、話の流れからいけば、この特派員の報告を原語で聞いたフランス人だって、東電がサルを使って調べていると思うのが自然だろう。
 それに、「東京電力のトップは、避難した住民8万人を再び定住させたがっています」というコメントもよく分からない。東京電力首脳がそんな発言をしたっけ?

 と考えると、この特派員の報告そのものに瑕疵があるからNHKが謝る必要はないと思う。ただし、三浦和義のロス疑惑報道で共同通信社の配信記事を掲載した地方紙にも賠償責任があるという最高裁判断が下されたように、今回の件も、フランス2のニュースを流したNHKに責任があるといえばそれまでかもしれない(でも、そんなことを言っていたら何も流せなくなってしまう)。

(※に続く)

テーマ : 気になるニュース
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