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テクノ御三家が時空を越えてDiorに認められる時代に欠けているもの(プラスチックスとStereo Totalに捧ぐ)

フランス語



 YouTubeでDiorのプロモーションを発見して(ブリジット・バルドーっぽいモデルはオランダ人のDaphné Groeneveld。監督はスウェーデン人のJonas Åkerlund)、フレンチな感じがなかなか良かったので観続けていたら、驚いた。
 昔聴いていたプラスチックス(YMO、ヒカシューとともに「テクノ御三家」に数えられたグループ)の「I Love You Oh No」が流れたからだ。
 でも、ヴォーカルが日本人じゃなくて、演奏の感じもフレンチポップっぽい感じだったから、この曲は1960年代のポップスのカヴァーだったのかと思った。
 でも、調べたら、これが違った。原曲はやっぱりプラスチックスで、それをフランス人とドイツ人から成るStereo Totalというグループがカヴァーしていたのだ。

・原曲(プラスチックス)
http://youtu.be/FVrvI7pGMak

・カヴァー(Stereo Total)
http://youtu.be/EV-H_sw7aQQ




 「I Love You Oh No」は不思議な曲だ。
 原曲はどう聴いても80年代っぽい和製テクノポップだが、Stereo Totalによるカヴァーは、南仏紺碧海岸のリゾート地サントロペで撮影されたディオールのCMの映像と相俟って、どう考えても1960年のイエイエっぽい雰囲気に換骨奪胎されているのだ。
(ただし、立花ハジメ先生のギターをはじめ、プラスチックスは元来60年代のスウィンギング・ロンドンの文化を多分に内包したバンドだったが)

 一昨年のワールドハピネスでプラスチックスを見た時は「ピテカントロプスも今は昔。過去の遺物だな」と失望した。今後、プラスチックスを再評価することはないと思った。しかし私は間違っていた。プラスチックスは時空を越えてウケる力を持っていたのだ。
(ピテカントロプスについて詳しく知りたい方は宮沢章夫『東京大学「80年代地下文化論」講義』をご覧ください)

◆ ◆


 あらためて、凄いと思うのは、出鱈目な和製英語と思っていたプラスチックスの歌詞がそのまま欧州でカヴァーされ、DiorのCMにまで使われていることだ。
 歌詞を引用する。

I love you, ONO
Diamond ring, CHA CHA
Holiday sun, OPQ
Planet earth presents you

Big money,
Big system,
Big fame,
Big brother

I need you, ONO
Silver fox, CHA CHA
Swimming pool, ZAP ZAP
Planet earth presents you

Big money,
Big system,
Big fame,
Big brother

No no no no I don't need it
Perfect system I am fallin'

No no no no I don't need it
Perfect system I am fallin'

I want you, ONO
18 gold, CHA CHA
Wedding march BANG BANG
Planet earth presents you

Big money,
Big system,
Big fame,
Big brother

I love you, ONO
I need you, CHA CHA
I want you, OPQ
Planet earth presents you

Big money,
Big system
Big fame
Big brother

No no no no I don't need it
Perfect system I am fallin'

No no no no I don't need it
Perfect system I am fallin'

I need you, ONO
Silver fox, CHA CHA
Swimming pool, ZAP ZAP
Planet earth presents you

Big money,
Big system,
Big fame,
Big brother

No no no no I don't need it
Perfect system I am fallin'

No no no no I don't need it
Perfect system I am fallin'

No no no no i don't need it..

No no no no I don't need it


 この風刺(巨大なシステム、ビッグブラザー、などなど)がいかにも1980年代っぽいが、村上春樹の『1Q84』と共にこういう歌詞が2010年代の欧州でウケているのが面白い現象だ。

 オタク文化に媚を売って一部のオタク外国人にウケる海外進出のやり方(クールジャパン?)が悪いとは言わない。
 だが、そんな安直な創造でいいのか? 安直な文化の騙し売りでいいのか?
 警察はコンプガチャの代わりにAKB商法を取り締まれ、とまでは言わない。
 ネトウヨの皆さんは、本当に日本をよくしたいのならフジテレビではなく秋元康の自宅の前でデモをすべきだ、とまでも言わない。 
 ただ、30年以上かけてこのような形で認めてもらう方が遥かにカッコいいし、そういう方向を目指すべきなのではないか。
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ジャンル : 音楽

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