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スコセッシ監督が選んだ必見の外国映画(非アメリカ映画)39本

アメリカ英語 フランス語

 映画.comというサイトに「スコセッシ監督が、映画監督志望の若者に推薦する傑作39本」というニュースが載っていた。

 このリストは、マーティン・スコセッシ監督がピクサーに勤務するコリン・レヴィという名の若者に必見の外国映画を伝えたもので、この若者のブログにそのリストがアップされた。
(リストはすべて米国以外の映画で、米国の映画に関しては、スコセッシ監督による米国映画のドキュメンタリー映画A Personal Journey with Martin Scorsese Through American Movies [DVD] [Import]のDVDが一緒に送られてきたという)

 39本のうち、フランス映画は10本を占めている。

「大いなる幻影(GRAND ILLUSION)」(ジャン・ルノワール)
「ゲームの規則(THE RULES OF THE GAME)」(ジャン・ルノワール)
「天井棧敷の人々(CHILDREN OF PARADISE)」(マルセル・カルネ)
「美女と野獣(BEAUTY AND THE BEAST)」(ジャン・コクトー)
「大人は判ってくれない(THE 400 BLOWS)」(フランソワ・トリュフォー)
「ピアニストを撃て(SHOOT THE PIANO PLAYER)」(フランソワ・トリュフォー)
「勝手にしやがれ(BREATHLESS)」(ジャン=リュック・ゴダール)
「はなればなれに(BAND OF OUTSIDERS)」(ジャン=リュック・ゴダール)
「ウィークエンド(WEEKEND)」(ジャン=リュック・ゴダール)
「肉屋(LE BOUCHER)」(クロード・シャブロル)

(※全39タイトルは一番下にコピペします)


 このリストを観て思ったことを書きたい。

 1点目。クロード・シャブロルの「肉屋」が入っていることに驚いた。
 残りの9本は教科書どおりと言っていい選択だが、「肉屋」だけは、あえて39本しか入らないリストに入れるべき映画なのか? と首をかしげたからだ。

 だが、よく考えれば、スコセッシ監督らしい選択かもしれないと思った。
 「シャッター・アイランド」など、スコセッシ監督が撮るサスペンス映画は独特の雰囲気を持っているが、言われてみれば、「肉屋」にも似たような、抑え気味のひんやりと冷たい雰囲気があるからだ。
 さらに、「肉屋」に登場する哀しげな肉屋の青年の出自がスコセッシ作品の登場人物に似ていることにも気付いた。
 「肉屋」の青年は、心に闇を抱えているのだが、これはインドシナ戦争とアルジェリア戦争に出征して受けたトラウマのせいだ。
 …もうお分かりですね。「タクシー・ドライバー」のロバート・デ・ニーロ演じるトラヴィス青年です。
 シャブロル監督が「肉屋」でアルジェリア戦争の帰還兵を取り上げたのと同様、「タクシー・ドライバー」もヴェトナム戦争の帰還兵を取り上げている。
 もしかしたら「肉屋」が「タクシー・ドライバー」に影響を与えたかもしれない。すると、「肉屋」を選んだのはスコセッシらしい選択かもしれない。

 2点目。メリエスの「月世界旅行」が入っていないこと。
 「ヒューゴの不思議な発明」を撮ったスコセッシがどうして「月世界旅行」を入れなかったのか? これも良く考えれば、「ヒューゴの不思議な発明」を観れば自ずと「月世界旅行」を観ようと思うから、あえてリストに入れなくてもいいということかもしれない。

 3点目は、
 …思いつかないので宿題にします。

(※後記:この文を書いた数日後に3点目が思い浮かびました。さばムンド「カトリック司祭志望としてのマーティン・スコセッシ監督」をご覧ください)





※スコセッシが選んだ必見の外国映画(非アメリカ映画)39本

「メトロポリス」(フリッツ・ラング)
「ドクトル・マブゼ」(フリッツ・ラング)
「吸血鬼ノスフェラトゥ」(F・W・ムルナウ)
「ナポレオン」(アベル・ガンス)
「大いなる幻影」(ジャン・ルノワール)
「ゲームの規則」(ジャン・ルノワール)
「天井棧敷の人々」(マルセル・カルネ)
「無防備都市」(ロベルト・ロッセリーニ)
「戦火のかなた」(ロベルト・ロッセリーニ)
「揺れる大地」(ルキノ・ビスコンティ)
「自転車泥棒」(ビットリオ・デ・シーカ)
「ウンベルトD」(ビットリオ・デ・シーカ)
「美女と野獣」(ジャン・コクトー)
「東京物語」(小津安二郎)
「生きる」(黒澤明)
「七人の侍」(黒澤明)
「雨月物語」(溝口健二)
「山椒大夫」(溝口健二)
「天国と地獄」(黒澤明)
「絞死刑」(大島渚)
「いつもの見知らぬ男たち」 (マリオ・モニチェリ)
「若者のすべて」(ルキノ・ビスコンティ)
「大人は判ってくれない」(フランソワ・トリュフォー)
「ピアニストを撃て」(フランソワ・トリュフォー)
「勝手にしやがれ」(ジャン=リュック・ゴダール)
「はなればなれに」(ジャン=リュック・ゴダール)
「ウィークエンド」(ジャン=リュック・ゴダール)
「追い越し野郎」(ディノ・リージ)
「情事」(ミケランジェロ・アントニオーニ)
「欲望」(ミケランジェロ・アントニオーニ)
「革命前夜」(ベルナルド・ベルトルッチ)
「肉屋」(クロード・シャブロル)
「四季を売る男」(ライナー・ベルナー・ファスビンダー)
「不安は魂を食いつくす」(ライナー・ベルナー・ファスビンダー)
「マリア・ブラウンの結婚」(ライナー・ベルナー・ファスビンダー)
「さすらい」(ビム・ベンダース)
「アメリカの友人」(ビム・ベンダース)
「カスパー・ハウザーの謎」(ベルナー・ヘルツォーク)
「アギーレ・神の怒り」(ベルナー・ヘルツォーク)
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